ruby歴4ヶ月の異業種ガチ未経験がリモート開発に挑戦して挫折した話
忘年シーズンですね。
というわけで黒歴史の供養をしたいと思います。
表題の通りです。
開発未経験が「簡単な」rails開発(企業の既存サイトの改修)のリモートにチャレンジし、見事玉砕してしまいました。
どうしてそんな無謀なことに?
この記事ではリモート在宅したい。プログラミングで高収入を目指したい。
そういったニーズの高い未経験が同じ轍を踏まないよう、まとめようと思います。
1、簡単な自己紹介
・ガチの未経験です
・前職エクセル職人でしたーとか、
大学ではちょろっとかじってましたー。
などそういうレベルではないです。
5ヶ月プロゲートでHTMLをやり、
2ヶ月スクールに通ってrubyを学び、
2ヶ月自習していました。
・心と身体がちょっと弱いです(前職でうつ病経験あり)
そんなとき、プログラミングスクールの広告を目にしました。
「誰でも」「高収入」「フリーランス」「在宅」「楽に稼げる」
ふおお (^p^)これならリスでもできる!!やふーい!!
というわけで、実際にベンチャー企業でリモートバイトをやってみることに。
2、なぜリモート案件を見つけられたのか?
当たり前ですが、まともな会社は未経験にリモートで任せるという地雷リスクはとりません。ではなぜリスはできたのか。いくつか要因があります。
A、前職経験と企業側の理念が一致
リスの前職は教職です。まあまあ頑張ったので教育に関してならそれなりのことはわかります。企業はEdTech(つまり教育×IT)をやろうとしていたため、リスの経験は役に立つ!それをアピールしました。
B、リスの事情
そのころとある事情で、リスは他の社会人バイトも掛け持ちしてました。1日の内、16時から20時まではそのバイトに専念です。加えて住所は西東京。勤務地まで往復3時間はかかります。往復時間も勿体無いし、リモートでいいのでは。今画面共有やslackなどいろんなツールあるし、なんとかなるべ。
そんな甘い見通しで提案すると、なんと、通りました。通ってしまいました。😕
C、なぜか自信満々なリスの態度
恥ずかしながら完全に調子に乗っていました。根拠は二つ。
・オリジナルのポートフォリオ二つ作ってる。
世間ではポートフォリオまで作ってる未経験エンジニア志望者は10%っていうし、二つも作れる技術力ならなんとかなるやろ。
通ってたスクールのメンターは「railsチュートリアルは中上級者向け」っていっとったし、これを終了できたらもうバイトレベルの実務くらいなんとかなるやろ。
......今思うと、もう穴に入りたいくらいアレなんですけど、当時は本気で信じ込んでました。スクールでひたすら「ハイレベル」って褒められ、完全に調子に乗っておりました。。。
合意が取れたので既存railsサイトの「簡単な」改修作業を一人で行うことに。
3、結果:玉砕!!!
笑っちゃうくらい、全く歯が立ちませんでした。
(当時は笑えないくらい必死でしたけどね)
技術面はもちろん、人間関係面でも玉砕しました。
二つに分けてまとめましょう。
A、技術力
わからないところは質問すればいいべ。と思っていましたが、甘かった。
既存サイト、ということは他のプロが書いたコードです。
railsはいろんなところが自動化されてるので、初心者がなんとなーくでアプリ作れちゃうんですよ。レールが整えられているのでそれにしたがってコピペすればなんとなく動いてしまうのです。
雰囲気でアプリを作っていた初心者が、プロが裏のアルゴリズムやデータベースを考慮して本気で書いたコードなんて読解できるわけありません。
・まず何がわからないかわからない。
・わからないから質問しようとしても、質問文が作れない。
・エラー状況を過不足なく説明できない。
・そもそも雇い主も普段はrubyをやってないので、
「わかりません。もうちょっと質問文を精査してください」と返ってくる。
・そして返ってきた回答を読解できない。
・結果、1日かけてエラー解決が当たり前に。(ほんとは3日とかかけてたけど)
その当時の悩み
slim?JSのエラーの出し方?gemを使わない検索システム?SQL外部結合?地図のAPI?例外処理?自動テスト?そもそもテストってなんぞ??
はい。。
今思うと、確かに「簡単」な技術案件ですよ。。
しかし当時はまだSQLやデータベースの意義すらわかっていなかった本気の素人。
解説もされましたが、そもそも概念や基礎単語を知らないので、日本語が読めない。
ドットインストールを高速で視聴したり、土日は技術書を読み漁る日々。
当然のように伸び続ける就業時間。
(社長は明日でいいですよって言ってくれたけど、申し訳なさから自主的にやってた)
当時は9時-16時、他のバイトが終わり、家に帰って21時-23時まで、1日13時間は働いてましたね。。。
railsは初心者向けじゃないです。。
実務でやろうとすると競合相手が鬼しかいません。
そもそも日本のIT業界にも格がありまして、
の順に技術力が高くなっていくとのこと。
ruby歴4ヶ月の初心者が自社開発ベンチャーなんて早すぎたんですね。。
*追記
技術力の高さについては会社の形態は全く関係ないとのご指摘を受けました。SIerやSNSでも化け物は多いですし、その逆もまた然りだそうです。
又聞き情報は良くないですね。
B、人間関係の構築
これは、双方に非がある、と思いたい。。
バイト通過の際面談してくれたのは社長のみでした。
つまり、ほぼ社長の独断で採用されたため他の社員のことを全く知らない。
他の社員もリスの良いところを全く知らない。
そんな状態でテキストコミュニケーションがスタート。
こんな簡単なことを質問していいのだろうか。
教えてくれる人の時間を奪っているわけだし、面倒だと思われてないかな。
解説わからないけど、言い方気をつけないと。。
常に不安を抱えたまま質問を繰り返すリス。
社長は気さくに接したり、かわいいスタンプも使ってくれるけれど、
他の社員さんはそういうのゼロ。
必要最低限のことしか返ってこないし、絵文字顔文字を多用するのはこちらのみ。
うわ、もしかしてリス、嫌われてる??
つまり相手が何を考えているのかお互い全くわからない!!!
気がつけば私自身も社長以外に半ば不信感情を抱いてしまいました。
自分がそう思うってことは、向こうも同じことを思っているってことで。
信頼関係が相当ないと、リモートはきついっす😭
サボったらとか、仕事上の通知が面倒とか、
そういう問題ではないのです。。
4、まとめ
というわけで、気がついたら放置され、事実上のクビ。
そこで声を大にして言いたい。
「リモートは全然楽じゃない」
「プログラミングで稼ぐのは簡単じゃない」
例えば「工数90日分の作業を8日間で終わらせ、82連休じゃーー」みたいな、ある程度放置しても成果が見込める仙人じゃないと厳しいです。。
これは企業側も労働者側も知っておいて欲しいです。
そもそもプログラミングの本質って問題解決ですよね。
リモートってことは、あらかじめ決まった仕様が送られ、
それをコーディングしていくっていうのがイメージなんでしょうけど。
コーディングする側だって、実装するシステムが
本当に顧客の問題解決になるかを考えなきゃいけません。
それって、結局は現場に出たり顧客と直接やりとりしたりしないと気づけないことだと思うのです。
リモートで一人家に引きこもって、本当に課題に気付けるのか。
顧客や上流側が決めたことをそのまま作って、
「こんなんじゃなかった。やり直して」と、永遠に終わらなくなるのでは?
なんてことを考え、プログラミング+リモートって
簡単そうで、めちゃくちゃ難易度高いんだなー。
と学習したのでした。
ちなみに今は普通の企業でSESとして通勤して働いています。
パワハラもセクハラも長時間残業もゼロです。
確かに相変わらず難しい業務に疲弊はしてますが、
かつてのように長時間労働にはなってませんし、
質問できるという心理的安全も保証されています。
自分が求めていたのは、在宅勤務ではなく良い職場環境でした。。
ブラック環境だったころの名残で
「ホワイトIT企業なんてあるはずない。そもそも初心者が入れるわけない」
と思い込んでましたけれど、リモートで成功するより確率的にはよっぽど簡単なのかなーと思います。
前のベンチャー企業には本当に申し訳ないことをしてしまいました。
お金をもらって教えてもらい、ゴミコードを生産した挙句一銭の価値も生み出せなかったので。
猛省です。本当にすみませんでしたm(_ _)mm(_ _)m
あ、スクールには一応感謝してますよ。
技術的なレベルは期待したほどじゃなかったけれど、
人一倍自信がないリスは「誰でもできる」とか、褒められながら学習、という環境じゃなかったら「どうせできない」と最初から諦めていたと思います。
何も技能訓練だけが教育ではないと思いますし。
てことで、異業種未経験がリモートに挑戦して玉砕した話でしたー。